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FRB、ECB 金融政策決定会合 結果まとめ(前編)(さ)

 

3月の世界的な市場変動を経て、中央銀行はどういう判断をするのか。

注目の金融政策決定会合の結果まとめです。 前後編になります。

 

目次

 1.FRB

 2.ECB

 

さーちゃん:0歳児。わからないことがいっぱい。冷静な女の子

はむすけ:私。証券営業マン。さーちゃんのパパ

 

1.FRB

【2021/03/18 日経】米連邦準備理事会(FRB)は17日の米連邦公開市場委員会FOMC)で、少なくとも2023年末までゼロ金利政策を維持する方針を表明した。同時に新型コロナウイルス危機から景気は大きく持ち直すとし、21年中に物価上昇率が目標の2%を突破すると予測した。FRBは景気回復後も長期緩和を維持する構えで、市場の早期の利上げ観測に対抗する。

ゼロ金利政策の維持を決め、短期金利の指標であるフェデラルファンド金利FF金利)の誘導目標を、0~0.25%のまま据え置いた。量的緩和政策も継続し、当面は米国債を月800億ドル、住宅ローン担保証券MBS)も同400億ドルのペースで買い入れる。

中期的な政策見通しも提示した。21年、22年、23年ともゼロ金利を維持する方針が中央値となり、FOMCの大勢は「ゼロ金利の解除は24年以降」となった。

【2021/03/18 日経】FRB議長会見要旨より。「12カ月平均では、今後数カ月で上向くだろう。経済再開に伴って消費が急速に持ち直すにつれ、物価に上昇圧力がかかりうる。だがこうした1回限りの物価上昇はインフレに一時的な効果しか及ぼさない」

「今年には物価上昇率が一時的に2%を超えそうだが、それは我々の基準を満たさないと注記しておく」

【2021/03/20 日経】】「補完的レバレッジ比率(SLR)」と呼ばれる2008年の金融危機後に導入された規制。投融資の過度な拡大を防ぐための資本規制だ。ただ、新型コロナウイルスの大流行で2020年3月に米国債市場の流動性が枯渇し、金利が乱高下したため、同4月に米銀が国債を持ちやすいよう1年の期限で規制を緩めていた。米国債市場は4月以降、落ち着きを取り戻したため、予定通り緩和措置を終了する。

 

はむすけ:まずはアメリカから。FF金利は0~0.25%。量的緩和策も維持だったよ。

さーちゃん:米国債金利上昇がみられたから何か対策があるかもって話もあったよね。

はむすけ:あったね。結果は何もなかったね。市況に振り回されずに毅然とした対応で信頼が持てる良い内容だと思うよ。 金利は上昇して1.716%(3/19現在)だね。

さーちゃん:金利はさらに上昇したってことね。大丈夫なの? 金利上昇で株価は下がっちゃうんじゃないの?

はむすけ:短期の投資家(投機家)はまた騒ぐのかな。そのうち何もなかったように株価は上昇しだすと思うよ。

さーちゃん:なんで?

はむすけ:金利上昇の背景が景気回復、経済再開の確実度が上がってきたことで金利が上がっている状況、つまり需要からくる上昇だからだよ。 下げても実体が回復していれば売り損になるから大胆には動けないよ。

さーちゃん:景気が良くなれば株価にもプラスに働きそうね。

はむすけ:あと、前にも言ったけど※FRBはこれから出てくる物価上昇は一時的なものと考えていると明言したね。環境が良くなる中で緩和政策の変更はないよ。下支えが続く中で回復していけるなんて最高の環境じゃない^^ (※ 2021/02/09の記事)

さーちゃん:この環境はいつまで続けるつもりなの?

はむすけ:彼らの見通しだと、コアPCEデフレータは、2021年+2.2%→2022年+2.0%→2023年+2.1%。 FF金利のドットチャートは2023年で18人中7人が利上げを予想しているね。(Summary of Economic Projections P.2とP.4)

さーちゃん:コアPCEは来年一度下がる予想なのね。この分が”下駄”の部分ね。だから今は動かないとドットチャートに表れているのね。

はむすけ:そういう事。 雇用と物価がしっかりと支えがいらなくなるくらいになって初めて政策変更の議論が始まるよ。それまでは月次の指標に振り回されないようにしないとね。もう一歩踏み込めば、投機家が騒いで下げたところは買い向かいたいくらいだね。

 

 2.ECB

【2021/03/12 日経】欧州中央銀行(ECB)は11日に政策理事会を開き、今後3カ月間の資産購入をこれまでより「かなり速いペースで実施する」と決め、発表した。

コロナ対策の資金供給の特別枠は1兆8500億ユーロ(約240兆円)のままだが、より積極的に国債などの購入を進めていく。声明文では「市場の状況にあわせて柔軟に」資産購入を進める考えを強調した。主要政策金利は0%、中銀預金金利はマイナス0.5%に据え置いた。

ECBのラガルド総裁は理事会後に記者会見し、経済の先行きに「不確実性が残っている」と指摘。「良好な金融環境を守ることが引き続き重要だ」と強調した。

ECBが11日公表した新しい経済見通しによると、物価上昇率は21年が1.5%、22年が1.2%、23年が1.4%で力強さを欠く。21、22年は上方修正したが、23年は据え置いた。

 

さーちゃん:ヨーロッパはどうなの?

はむすけ:ECBは量的なことは維持だけど、姿勢を積極化させたね。

さーちゃん:それはどういう効果を狙ってなの?

はむすけ:まずは足元の金利上昇への対応だね。それに物価上昇率の予想が低いから回復力が弱いことも関係しているのかな。

さーちゃん:それなら拡大したほうが良かったんじゃない? 様子を見ながらって感じなの。

はむすけ:そうだね。需要が弱いままだとすれば、政府の財政政策も一段と踏み込む時期かもしれないね。

さーちゃん:財政政策は成長率を上げることができるものね。金融政策は下支え効果は強力だけど、成長率を上げる効果は少ないものね。

はむすけ:そゆこと。日本が例だよね。お金があっても使う先が無いってやつだね。財政政策拡大の布石※は打っているから出てくるか見ものだね。(※ 2021/03/10の記事)


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米、23年末までゼロ金利: 日本経済新聞

FRB議長会見要旨: 日本経済新聞

FRB、米銀向け資本規制特例を今月末で終了: 日本経済新聞

Summary of Economic Projections - March 17, 2021 (federalreserve.gov)

欧州中銀、資産購入「ペース速く」: 日本経済新聞

 

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