証券営業マンのハナウタblog

気になったニュースをふふふん♪するブログです

コロナショックの黒幕考察

 

コロナウイルスが世界中に広まるなか、株式、債券、不動産、通貨、商品と言ったあらゆる相場が乱高下しています。

先日、「良いものを安く買えるチャンスに賭けることは悪い選択ではない」と書きましたが見事に底が抜けてしまいました。申し訳ありません。

 

humske.hatenablog.com

 

 

 

今回はその背景を探ってみようと思います。

 

さて、この相場で新記録が続々と出ています。

NYダウが過去最高の上昇幅と下落幅を記録しサーキットブレーカーが発動する場面もありました。東証REIT市場もサーキットブレーカーが発動しました。

まだまだ、VIX指数の新記録更新なども出てくるかも知れません。(過去最高はリーマンショック時の89)

ただファンダメンタルを無視して大きく下げすぎじゃないかと思います。それでも落ち着くこともなく上下を繰り返していますので人間の投資家のトレードではないのではないかと睨んでいます。 

 

今回の乱高下の流れは以下のように想像しています。

1.きっかけはコロナウィルス 定量化しにくい不確実性の出現

2.コロナや景気減速懸念などのニュースフローに反応するシステム取引の増大

3.強烈な下落によるリスクパリティ戦略のリバランス

4.リスクパリティの一斉売りによるボラティリティの上昇に反応したアルゴリズム取引の活性化

5.投資家のロスカット売り。狼狽売り。

6.結果的にさらに高まったボラティリティに反応するアルゴリズム取引の再活性化

以下、2~6のループ。

となっていると考えています。

 

理由は本当に投資家がリスクオフで資産を退避させているのなら、下落はあっても上昇幅まで新記録を叩き出すことは道理に合わないと感じるからです。また債券や金価格も下落している事も資金退避の状況とは異なっていると感じるところです。

 

おかしな点はまだあります。各国がリーマンショックの時に学んだ経済と金融政策のミックスを早急に打ち出しています。流動性の供給で経済のマヒを防いでいます。資産買入れまで行っているため、売り投機はいずれ干上がると思われます。弾薬(お金)無限の相手に喧嘩を売っても勝ち目はありません。しかし上下動が収まらないのもロボットの仕業と考える理由です。 

 

背景として考えられる事は、1つ目に世界が金融緩和状態で低金利、低ボラティリティ、低成長で従来の運用手法が効果を薄くしていた中、リスク量に着目したリスクパリティ戦略が台頭していたこと。ボラティリティの上昇がそのまま売却に直結します。また幅広い資産に売買が波及します。

2つ目に、インデックス投資が隆盛を極めていたこと。指数投資なので個別企業のファンダメンタルは考慮されません。

3つ目に、アルゴリズム取引やHFTなどのシステムトレードの拡大。ボラティリティの上昇自体が取引につながります。順張りになりますから変動幅を増幅させる効果があります。ニュースフロー反応型はきっかけを作ってしまいます。

4つ目は、人間の投資家が様子見をしていてファンダメンタルに基づく判断からの買いが少ないことも想像されます。

 

以上から、今回のショックはコロナウィルスをきっかけにシステムトレードの暴走が広まったものであったのではと考察しています。

ただ、取引のうちどれくらいがシステムトレードに占められているかのデータが入手出来ておらず想像の域をでないことはお詫び申し上げます。

確証バイアスがかかっていることは感じていますが、一応、筋の通った想像ではないかと思います。

 

システムトレードが黒幕とするなら、餌になっている高ボラティリティとニュースフローの改善(感染拡大などの悪いニュースから完治などの明るいニュースに転換)などがこの乱高下を鎮めるキーになるのではないかと思います。

そういう流れではニュースフローのピークアウトにはまだ時間がかかりそうですが、想定以上に安くなっているという事で打診買いはやはり悪くないと思います。

 

世界市場、収まらぬ波乱 世界の時価総額週間で1000兆円超目減り :日本経済新聞

パンデミック「損失100兆円」 米、欧州からの入国禁止 米欧中経済圏の往来分断 :日本経済新聞

NY株、一時2200ドル安 取引開始直後に売買停止 欧州中銀、1200億ユーロ資産購入 :日本経済新聞

NY株、過去最大の1985ドル高 騰落幅、5日連続で1000ドル超 :日本経済新聞

市場の混乱収束、なお時間 株式「一時1万6000円割れも」 :日本経済新聞

新興国、相次ぎ通貨急落 市場波乱、ブラジルレアル最安値 原油安直撃、マネー流出 :日本経済新聞