証券営業マンのハナウタblog

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2020年4月 日銀 金融緩和の強化を決定

【日経 2020/04/27】日銀は27日、金融政策決定会合を開き、追加の金融緩和策を決めた。新型コロナウイルスの感染拡大で経済が急速に悪化するなか、長期金利の上昇を抑えるため、国債を制限なく必要な量を購入する。社債などの買い入れ枠は合計20兆円と従来の3倍近くに増やす。市場に供給する資金を増やし、財政や企業の資金繰りを支援する。

 

さて、日銀の緩和強化が行われました。

 

内容は事前に漏れ聞こえていたものでした。並べると

1.社債・CPの買入れ額を年間20兆円、残存5年までに拡大

2.コロナ対応金融支援特別オペの担保要件、対象先に系統金融機関を追加、付利+0.1%

3.国債購入額の上限を無制限に。

 

今回の内容は経済や株価を下支えすると思いますが、浮揚させる効果はないと思われます。資金繰りをほぼ無制限に支援するものですから信用リスクや金利リスクを排除するものと思います。 経済の発展は日銀に頼るではなく自分たちで成し遂げていきましょう。

 

合わせて経済・物価情勢の展望(2020年4月)も発表されました。

それによると、物価の見通しは実績値2019年度+0.6%、予想は2020年度-0.7~-0.3%、2021年度0.0~0.7%、2022年度+0.4~1.0% となっており、2%はだいぶ遠のきました。

 

物価目標もすでに目的と手段がごちゃ混ぜになっていますので整理します。目的は「物価が上がる」という事が実現するという事を国民にわかってもらうために行われた手段だったのです。 

日銀が言う「物価上昇2%」とは継続的に物価上昇率が2%を達成する事を意味しています。そのためには需要の増加(デマンドプル)が絶対必要になります。 供給の減少からの物価上昇(コストプッシュ)は巡り巡って需要を減らしますので継続性に問題がでます。 そのためにみんながお金を使いたいと思ってもらわないといけないのです。 その最初の一歩が「物価があがることを国民が認識する」という事なのです。

だって、明日の方が安くなると思えば今日買わないし、その明日になっても状況が同じなら今日は買わない、明日買おうとなるでしょ(=需要が出てこない) そうなると経済が好転していきません。 

30年以上続くデフレ経済をやっつけるために政策を総動員しています。力強くやっていきましょう。

 

国債購入の制限撤廃 日銀会合 追加緩和を決定 社債・CP買い入れ枠3倍 :日本経済新聞

物価2%、異次元緩和10年目も届かず 日銀見通し :日本経済新聞

https://www.boj.or.jp/mopo/outlook/gor2004b.pdf

https://www.boj.or.jp/announcements/release_2020/k200427a.pdf