【2022/09/22 ブルームバーグ】米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、金融当局としてインフレを退治する姿勢を鮮明にした。米連邦公開市場委員会(FOMC)は20、21両日に開催した定例会合で、主要政策金利を0.75ポイント引き上げることを決定。0.75ポイントの利上げはこれで3会合連続。FOMCは今後について、市場予想よりさらに積極的な利上げに動くとのシグナルを発した。
目次
1. 今回のFOMCの結果
2. パウエル議長の会見のポイント
3. 経済見通し
さーちゃん:1歳児。わからないことがいっぱい。冷静な女の子
はむすけ:私。証券営業マン。さーちゃんのパパ
1. 今回のFOMCの結果
さーちゃん:注目してたFOMCはどーなったのよぉ?
はむすけ:まず利上げは0.75%と事前の予想通りだったよ。
さーちゃん:1%利上げ説もあったけど、無難な結果ね。
はむすけ:それでも大きい利上げ幅なのは間違いないけどね。
さーちゃん:相場は絶対値よりも変化率を重視することがあるわよね。
はむすけ:今月からQTも本格化。毎月950億ドルの資金吸収が行われるよ。
さーちゃん:QTの言及は少ないわね。相当なインパクトなのにね。
2. パウエル議長の会見のポイント
はむすけ:会見での気になる発言をピックアップするよ。
*賃金上昇率は高止まり *雇用の伸びは堅調 *労働市場は依然として均衡が取れていない
*利上げペース、今後のデータと見通し次第 *いずれかの時点で利上げペース減速が適切に
*FOMCはインフレを低下させる強い決意を持っており、仕事が完了するまで取り組みを続けるというのが私の主要なメッセージで、経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)以降変わっていない
*ソフトランディングは非常に困難、これが景気後退につながるかどうか、またその度合いは誰にも分からない
*MBS売却、短期的に検討すること想定せず
*失業率の上昇と労働市場の軟化が必要 *痛みを伴わずインフレを抑制する方法はない
さーちゃん:雇用は過熱している。利上げペースは経済指標次第、風任せ。インフレが低下するまで取り組む。ソフトランディングは難しい。MBS売却は考えてない。痛みを伴わずインフレ抑制はできないから覚悟して。 って感じかしら。
はむすけ:雇用は悪化させる気だね。利上げもインフレが低下するまで行うようだ。
さーちゃん:物価は遅行指数なのに、それを見てから軌道修正してもやりすぎになるんじゃないかしら。
はむすけ:QTも積極的な資産売却はまだ想定してないみたいだね。
3. 経済見通し
はむすけ:こんな感じになりました。
さーちゃん:ずいぶん楽したわね。
はむすけ:注目は3点。1つ目はGDP成長率。今年は+0.2%、来年以降も米国の潜在成長率は3%程度だけど、それを大きく下回る見通し。
さーちゃん:今回もジャクソンホールでも言っていた「トレンドを下回る成長が継続的に続くこと」ね。
はむすけ:2つ目は失業率。 4.4%までの悪化を想定している。
さーちゃん:今は3.7%だから、0.7%悪くなるね。
はむすけ:3つ目はインフレ率とFF金利。 来年は物価2.8%、2025年は2.0%と都合よさそうな下落。FF金利は年末4.4%だけど、来年は4.6%。
さーちゃん:来年は0.25%利上げが1回だけで済むってこと?急にペース緩まるわね。
はむすけ:そんなにうまくいくものか疑問だね。
さーちゃん:会見でも「痛み」「ソフトランディングは難しい」とか予防線を張っている感じがしたわ。
はむすけ:やっぱり〇〇ショックで、インフレやひずみを吹き飛ばそうとしているんじゃないかな。
さーちゃん:不吉なこと言ってないで。今のところ上手く進んでいるじゃない。
はむすけ:どうかな~
パウエル議長、さらなる「痛み」への覚悟促す-積極利上げ継続へ - Bloomberg
UPDATE 1-〔情報BOX〕パウエル米FRB議長の会見要旨 | ロイター
https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcprojtabl20220921.pdf (FRB経済見通し 2022/09)
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