証券営業マンのハナウタblog

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ECB 低格付債の担保容認+ドイツ 経済対策をちょい増し

今回は二本立てです。

まずはECB。次にドイツです。

 

【日経 2020/04/23】欧州中央銀行(ECB)は22日に開いた理事会で、市中銀行に資金供給する際に担保として受け取る債券の信用格付け基準を緩めると発表した。

今回の措置で、4月7日時点で格付けがトリプルB格以上であれば、その後に格下げになっても引き続き担保として使えるようになる。

米格付け大手S&Pグローバル・レーティングはイタリア国債にトリプルBを付けており、24日に格付けを更新する予定。格下げされ担保基準を満たさなくなれば金融機関がこぞって売却に動く懸念が高まっていた。

 

さて、先日さーちゃん編でもお送りした低格付債の容認が欧州でも広がりました。 コロナ前に投資適格格付けなら、今は不適格格付けでもECBは資金を出してくれます。

イタリア国債が低格付化しそうなので対応するようですね。

 

これで米国FRBに続き、ECBも追随です。格付の受け止め方も変わってきますね。日本では低格付債はほとんど発行されていませんが、拡大の流れはできてきていると思います。 長期的に低金利環境で借り手優位の状況は続きそうですね。

個人で貸し手になられている人(借金はなく、預金はあるよって人)は資産防衛のためにも恩恵が働くビジネスを持った方がより安全ではないかと思います。 簡単なのは株式やREIT購入でしょうか。 これらは資金が安く使えて事業の利益率の改善が図れますので。

 

欧州中銀、低格付け債も担保容認 南欧国債の急落懸念 :日本経済新聞

 

【日経 2020/04/25】新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、ドイツのメルケル政権は24日までに雇用対策の拡充などを柱にする追加の経済対策を実施すると決めた。総額は100億ユーロ(約1.2兆円)を超えるとみられる。ドイツ政府はすでにファンド分も含めて7500億ユーロ(約90兆円)規模の経済対策を決定済みだが、よりきめ細かな対応を進める。

クルツアルバイト(時短勤務)と呼ばれる雇用調整制度の拡充だ。自宅待機となった労働者の給与の6割を政府が補償する仕組み。

このほか失業保険の支給期間の長期化や、営業が持ち帰りなどに限られている飲食店に対して7月1日から1年間、付加価値税(消費税に相当)を軽減することなどを盛り込んだ。

 

さて、大盤振る舞いの”事業規模90兆円”を決めたドイツが、追加で1.2兆円を積み増します。 

日本でも休業補償の強化は行われていますが、同様の措置です。 アルバイトの休業にも補償を拡充して、コロナで経済活動を止める副作用の生活費、企業の資金繰りを支援します。 

金額は大した額ではありませんが、ドイツが積極的に行動をしているのは良いと思います。 欧州のほかの国も経済対策を強化しやすい環境になっています。 その際ネックとなる財源の確保ですが、すでに財政支出の3%以上の持ち出しにも例外が認められており方法はあります。 

残念なのはユーロ共同債の発行は今のところ認められそうにない点です。ドイツのように信用力と資金がある国はいいですが、そうでないところは財源の問題が出てきそうです。 通常の単一通貨を持つ単一国家なら紙幣増刷で対応可能なんですが、EUという一つの船に乗っていながら各国のお財布はバラバラで紙幣増刷も容易ではないとなれば弱点が露呈しそうです。将来的に解禁になると思いますが間に合うでしょうか。

 

ドイツ、経済対策1兆円超追加 雇用調整制度を拡充 :日本経済新聞

 

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