【2022/12/15 ロイター】米連邦準備理事会(FRB)は13─14日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.50%ポイント引き上げ、4.25─4.50%とした。利上げ幅は過去4会合連続での0.75%から縮小した。決定は全会一致。誘導目標レンジは、2007年末以来の高水準となった。
FRBは失業率が悪化し、経済成長が失速するとの見通しも示した。
同時に発表された新たな金利見通しでは、23年のFF金利予想中央値が5.1%となり、少なくとも0.75%ポイントの追加利上げが実施されることを示唆。FF金利予想中央値は市場予想をわずかに上回った。
目次
第一部
1. FRBの決定
2. FRBの見通し
3. まとめ①
第二部
4. ECBの決定
5. ECBの見通し
6. まとめ②
1. FRBの決定
・利上げ 0.5% 前回の0.75%から減速 予想通り
・会見では改めて物価の安定を経済成長より重視すると表明
・労働市場が強すぎることを問題視。今後インフレ率より雇用を見てくるか
・早期の利下げは警戒。高い金利水準が長期間続く想定。ターミナルレートは引き上げ余地を残すコメント
2. FRBの見通し
3. まとめ①
・利上げは従前の予想通りで波乱なし。米国10年債は小動き 3.44%(12/15)
・2023年のFF金利見通しは中央値5.1%、つまり5.00-5.25%
・来年の利上げ幅は0.75% 2~3回程度。最速3月終了
・その後は、金利を長期に維持。早期利下げをけん制する従来の発言とも整合的
・利下げは2025年から本格化予想。ただ2024、2025年ともばらつき大きい
・物価は来年3.1%、2024年2.5%、2025年2.1%
・GDP成長率 2023年は+0.5%と前回予想(+1.2%)から大幅下方修正
・失業率 2023年4.6%と足元から0.9%悪化を想定。むしろ悪くしたい=賃金上がりすぎ
・・金利水準は最終局面入りした。ターミナルレートの更なる引き上げがあると市場にショックをもたらしそう。 失業率の上昇を目指す意図がある、賃金を抑制しないと需要が減らないとみていると思われる。 そのあたりが市場にどこまで織り込まれているか。
・・少なくとも株式市場は金利の見通しから、経済、業績に注目点が移る。ここはこれから実際に悪化していく分野のため上値は抑えられる。
株式に光が当たるのは2024年後半。利下げへの地ならしが始まるため。金融政策の方向性は最重要。
それまでに〇〇ショックが起きれば、次の上昇相場のスタート。
弱気派も相応にいるため、ショックは起きにくい環境。警戒しているうちは起きない。
FRB、0.5%利上げにペース鈍化 経済失速・失業率悪化を想定 | ロイター
https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcprojtabl20221214.pdf (FRB経済見通し 12月)
The Fed - Meeting calendars and information (来年のFOMC日程)
第二部に続く
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