【2020/06/10 日経】米連邦準備理事会(FRB)は10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、少なくとも2022年末までゼロ金利を維持する長期の金融緩和方針を表明した。量的緩和政策の購入目標も明示し、米国債などを月1200億ドル買い入れる。パウエル議長は「米経済の先行きは極めて不透明だ」として、量的緩和の拡大など3つの追加策を検討する考えを示した。
【2020/06/17 日経】米商務省が16日発表した5月の小売売上高(季節調整済み)は前月比17.7%増加した。4カ月ぶりの増加で統計を開始した1992年以来過去最大の上げ幅となり、ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(7.7%程度の増加)を大幅に上回った。
ただ、前年同月比ベースの小売売上高は6.1%減だった。
さて、今回は特段の進展がなかったように思いますが、チェックしておきましょう。
それと、米国の小売売上高にも触れておきます。
目次
1.変わらなかったこと
2.変わったこと
3.まとめ
4.米国小売売上高 2020年5月
さーちゃん:0歳児。わからないことがいっぱい。冷静な女の子
はむすけ:私。証券営業マン。さーちゃんのパパ
1.変わらなかったこと
さーちゃん:今回のFOMCはあんまり書くことないんじゃないの?
はむすけ:そうだね~ ゼロ金利政策のFF金利0.00~0.25%据え置き、米国債と住宅ローン担保証券(MBS)の購入も続けるよ。資金と信用を維持するための政策継続。
2.変わったこと
さーちゃん:変わったことはあったの?
はむすけ:微調整が2つ。フォワードガイダンスが多少強化されたね。少なくとも2022年までと具体的な数字がでたよ。 それと、資産購入額が「必要な額(実質無制限)」から米国債は月800億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)も同400億ドルを当面の目安とすることになったよ。
さーちゃん:それってどういう意味があるの?
はむすけ:大差はないね。元々FRBは景気が回復するまで金融政策を続けるというスタンスだから。ただ、具体的な数字を示すことで、「途中で変更されるかも?」っていう不透明感を無くしたかったんだろうね。 購入額も十分な額を確保しているから本質的な意味はそれほどないと思うよ。
3.まとめ
はむすけ:今回は微調整の内容だったね。 過去記事で取り上げたイールドカーブコントロール(YCC)はまだ研究中のようだね。YCCは超低金利長期化の副作用軽減用のツールだからマイナス金利も導入してないし。
マイナス金利は現時点では実施はされなさそう。需要引き上げを狙うとしたらマイナス金利は効果はあると思うけどFRBは取り入れないかな。
さーちゃん:まだ需要を喚起する時期ではないということなのかな?
はむすけ:そうかもね。 新型コロナウィルスの第一波が終息する前に経済再開で、感染者数は落ちていないから、需要喚起策を打ったら余計感染が広がることにつながりそうだしね。 ほかの対策で経済封鎖中も需要の維持は出来ているしね。
4.米国小売売上高 2020年5月
はむすけ:最後に少し経済指標も話しておくね。
さーちゃん:アメリカの小売売上高が前月比+17.7%なんでしょ! 勝ったなガハハ!!
はむすけ:よく知っているね! でも勝利宣言は早いよ。そう物事の1面だけを見ずに広く捉えたいね。
さーちゃん:うるさい! また面倒臭いこと言って、ママに嫌われるよ!
はむすけ:・・・
とにかく、4月に比べて17%も小売が伸びたことは喜ばしいことだね^^;
さーちゃん:いいことじゃない! 衣料・装飾品も家具も書店も伸びたし、飲食店も売り上げ増えたんだし!
はむすけ:前年比では-6.1%だったよ。まだ通常通りとはいってないね
さーちゃん:当たり前でしょ、経済再開したのが5月なんだから。1か月で元に戻ったら苦労しないわよ。 それでも改善が確認できただけ良かったじゃん。
はむすけ:そうだね。今日は僕が後ろ向きになっていたね。
さーちゃん:そうよ。だから今回は再開直後の指標としては「勝ったなガハハ」なのよ^^
FRB、ゼロ金利22年まで 米国債など月1200億ドル購入 追加策、来月以降に検討 :日本経済新聞
新型コロナ:FRB議長「力強く積極的に経済支える」記者会見要旨 (写真=ロイター) :日本経済新聞
米小売売上高17.7%増 5月、過去最大の上げ幅 :日本経済新聞
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